お仕事で使われている文書ファイルが保存してあるので、最悪その文書だけでも取り出して欲しいとのことでした。
パソコンは、VAIO PCG-VX7のノートパソコンで、いわゆるXP初期のパソコンでメモリーは256MBです。
まずは、現象の確認です。
電源を入れると・・・うん?ハードディスクがカタンカタンと嫌な音を出しています。BIOSは起動するのですが、Windowsは起動しません。
何回やってみても状況は同じです。
これはハードディスクが物理的に壊れてしまっている可能性が大です。
LinuxをCDから起動してみましたが、ハードディスクにアクセスできません。
ハードディスクのチェックを行うと・・・すぐにたくさんのエラー表示が。
お客様とご相談し、まず大事な文書ファイル(マイドキュメント内)を出来るだけ復元して取り出し、新しいハードディスクにリカバリーを行うことにしました。
本体からハードディスクを取り出します。この機種はネジ2本を外すだけで、ハードディスクにアクセスできるタイプでした。
いつものようにIDE-USB変換装置を使って検証用パソコンに接続します。
やはり、パソコンからドライブは認識できません。
修復ソフト(ファイナルデータ2007)で確認してみると・・・物理ディスクはなんとか認識していました。つぎにパーティションの認識はずいぶん(30分くらい)かかりましたが、認識しました。
とりあえすマイドキュメントだけでも復元しないといけないので、復元を実行しました・・・ディスクの状態が悪いためか一つのファイルの復元にものすごく時間がかかります。
このまましばらく放置しておくしかありません。
時々、ハードディスクから断末魔の叫びのような「ギィ~ギィ~」という音がしています。
数時間して確認してみると・・・ぜんぜん進んでいません。なんで?と思いながら確認してみるとUSB機器として認識されていません。
う~ん、もう一度同じことを繰り返してみましたが・・・暫くすると復元が止まってしまいます。USB機器の認識が解除されてしまっているようです。
こういったときは、USB機器としてではなくて、直接IDE接続のハードディスクとして認識させてみようということで、2.5→3.5インチの変換コネクタをつけて、検証用パソコンのIDEに接続しました。
再度復元作業を行ってみると・・・今度はUSB接続のときよりも、速く復元しています。ちょっと期待をして・・・また暫く放置です。
数時間して確認してみると・・・今度はきちんと復元しています。まだ復元動作は完了していませんでしたが、これなら大丈夫そうです。
なんとか、必要なファイルを復元、吸い上げることができました。
次は、リカバリーです。もともとはATA接続の30GBのハードディスクでした。用意したのは80GBのハードディスクで、Cを65GB、Dを15GBに切りました。
(もともとは30GBをC:15GB、D:15GBに切ってありました)
これでCドライブの容量が大幅に増えたので、空き容量の心配がなくなりましたね。
写真左が壊れたハードディスク(30GB)、右が用意した新しいハードディスク(80GB)です。外観では壊れているかどうかわかりませんです(笑)
あとはシステムリカバリーCD(2枚)、アプリケーションCD(2枚)、officeCDを順番に読み込ませていくだけです。
リカバリーが完了して設定を行い、一般動作を確認して問題がありませんでした。
購入してインストールしたソフトやプリンタの設定などは、ご自分で行うとのことでしたので、お引渡しです。
このブログでも何回も書いていますが・・・大切なデータは、パソコンの中だけでなくて、外部メディア・・・例えばUSBメモリ(最近は16GBという大容量のものも発売されています)にも保存しておくことが大切です。
たとえ明日、パソコンが壊れても・・・大事なデータさえ、別のメディアに保存されておれば、何もあわてる必要はありません。
備えあれば、憂いなし・・・です