実は、他の修理屋さんで、修理してもらったそうですが・・・調子悪く、バッテリーのみで起動して、起動後にACアダプターを接続して、だましだまし使っていたそうですが、バッテリーのみでもフリーズするようになってしまったそうです。
ただし、すでに修理を行っているとのことでしたので、プロードライザ以外の箇所の故障も想定され、その場合は修理できない可能性が高いことを了解のうえ、パソコンを送付くださいました。
急に電源が落ちる可能性があるので・・・ハードディスクを取り外して、バッテリーを外してACアダプタのみで電源を入れてみました。・・・すると全く電源が入りません。何回かして電源が入ってもすぐに落ちてしまいます。
ではバッテリーのみで、電源を入れると・・・BIOS画面が表示されてきました。
バッテリーとACアダプタをつないだ状態で、CDからMemtestを実施してみました。すると、途中でフリーズします。
現象からすると、プロードライザの劣化による不具合に似ています。
まず分解しプロードライザを確認してみました。すると・・・

プロードライザが2枚重ねになっていました。どうも修理したというのは、この部分のようです。
2枚重ねですが、実際は元々のプロードライザの上に新しいプロードライザを取り付けているので効果としては1枚分です。
以前、プロードライザを交換しただけでは治らなくて、もう一枚追加して取り付けたらよくなった・・・と言われていたこともあり、2枚重ねで修理していた修理屋さんもありました。
どらともも、当初はプロードライザを交換することで修理対応を行っていたのですが、交換しても改善されなかったり、負荷テストで再発したり、お引き渡し後に再発したり・・・と修理に不安がありましたので、すぐにプロードライザ交換による修理を中止しました。
その後、出回っているプロードライザの多くが粗悪品であることがわかり、プロードライザをチップタンタルコンデンサーに置き換える修理方法に変更し再開しました。
チップタンタルコンデンサー自体は、昔からある部品で信頼性もあります。
この修理方法に変更してからは、修理後の動作確認でも大変安定していて、再発することがありません。
もちろん、正規品のプロードライザであれば、交換することで現象は治まると思います。
今回はOE128という1200μFの容量のプロードライザでしたので、330μFのタンタルコンデンサーを4個取り付けました。(OE907の場合は、900μFなので、3個取り付けます)

元に組み上げて、まずACアダプターのみで電源を入れます。BIOSが起動してきました。電源が落ちることは無くなりました。次にCDでMemtestを実施・・・これも大丈夫です。
次にハードディスクを取り付けて、電源を入れます。今度はWindowsが起動してきて、DVDを連続再生して負荷をかけてみましたが、問題ありませんでした。
最後にバッテリーも取り付けて、最終の状態で負荷テストを行いました。
問題ありませんでしたので、ご返却です。
VistaがMicrosoftのサポート終了が来年の4月までなので、修理をするか、新しいOSに変えるか悩むところですね。