ideapad3 15ADA05という、まだ新しい機種です。
確認すると・・・電源ボタンを押しても全く電源が入りません・その前にACアダプターをさしているのに、ランプが点いていません。
ACアダプターの出力を確認すると20Vきちんと出ています。
そうすると、内蔵バッテリーのリセット(抜き差し)や、C-MOS電池のリセットを試してみることになります。
この機種は、底面カバーを外さないと、内蔵バッテリーにアクセスできません。

(写真は内蔵バッテリーを外してあります)
C-MOS電池は、最近はやりのCR2032のボタン電池を基盤に取り付けるタイプでなくて、ケーブルのついたコネクタでマザーボードにつながっていました。
どちらも外して、再度取り付けて確認してみましたが・・・全く電源が入る気配がありません。
そうするとマザーボード上の部品が怪しくなります。内蔵バッテリーやC-MOS電池を外した状態で、テスターで確認してみると・・・電源回路がショートしています。
おそらくショートしているので、保護回路が働き通電しないと思われます。
こうなると・・・ショート個所を特定する必要があります。
お客様には、パソコンをお預かりすることを了承いただきました。
今までも今回のようなノートパソコンを見たことがあるのですが・・・たいていは電源のパスコン(チップ部品)のひび割れでショートしていることが多いです。そのショートで周辺の半導体も壊れてしまうこともあります。目視でひび割れしているようなチップ部品が見つかれば楽なのですが・・・そうでない場合は、怪しそうな部品を外して、ショートが収まるか確認していく地味な作業となります。低電圧をかけて、発熱部品(ショート部品)を特定するという方法をとる業者さんもいらっしゃますが、どらともではそこまでの作業は行えません。
いろいろな個所を確認しましたが、ショート個所の特定にいたらず、お客様にマザーボード交換での対応のご提案をさせていただきました。おおよその費用と日数(海外からの基盤取り寄せとなるため時間がかかる)をお話しし、マザーボードの交換をすることになりました。
この機種は、マザーボードにCPUが直付けされており、メモリー(4GB)も直付けされています。メモリー拡張スロットに4GBを取り付けて8GBのメモリー容量となります。マザーボードの入手には10日間ほどかかりました。

入荷後、マザーボードを交換しました。心配していた認証については、最初に通電した際にPINコードの再登録が求められました。
マイクロソフトアカウントでのログインが必要でしたので、お客様に情報をお聞きしてログインし、PINコードを再設定しました。
この後、問題なくWindowsにログインできました。Windowsの認証やOfficeの認証も問題なく通っていました。
以前は、チップ部品の取り扱いもそれほど苦にならなかったのですが、目の手術をした後は・・・なかなか厳しいものがあります。
加齢によりだんだん対応できない修理内容も増えてきてしまうのでしょうかねぇ。ちょっと寂しいです。