以前ノートパソコンのSSD換装を行ったお客様から・・・デスクトップパソコンを使っていたら、突然電源が落ちてそれ以降全く電源が入らなくなってしまった・・・と連絡がありました。コンセントの抜き差しを行ってみましたがダメだったそうです。とりあえず、パソコンを事務所へ持って来ていただきました。
パソコンはHPの6300pro SFFで、いわゆるスリムデスクトップパソコンです。電源コンセントをつないで、パソコンの電源スイッチを入れても全く反応がありません。
パソコンをお預かりしました。
以前同じHPでProdesk600G2 SFFというパソコンが、電源が入りっぱなしで切ることができないという現象があり、原因はマザーボード上の電源スイッチケーブルのコネクタの接触不良(酸化被膜)で、コネクタを抜き差しして被膜を取り除き、復旧したことがありました。
今回はその逆で、全く電源が入らないのですが、念のため前回と同じように、電源スイッチのコネクターを抜き差ししてみましたが、状況は変わりませんでした。
C-MOS電池は3.1V出力されており問題ありません。こちらも一旦電池を取り外してC-MOSリセットしてみましたが状況変わらず・・・。
マザーボード上の部品(主にコンデンサー)にも目視では異常は確認できませんでした。
ちょっと荒業になるので、ディスクのケーブル(信号・電源)を外して、ACコンセントを抜き差しを繰り返してみました。その後・・・電源スイッチを押すと、なんと電源が入りました???ディスクはつないでいないのでWindowsは起動しませんが、BIOS画面を表示して暫く放置しておきました。少し離席してから戻ると・・・あれっ?電源が落ちています。暫く経ってから電源が落ちるのは、放熱関連に問題がある場合がありますが、CPUの冷却ファン、電源ユニットのファンも回転しており放熱に問題は無いように思えました。もう一度、同じことを行いましたが電源が入って暫くするとやはり電源が落ちてしまいます。
そうなると・・・電源ユニットが怪しくなります。どらともはATX仕様の電源ユニットチェッカーは持っており、電源ユニット単体でチェックできるのですが、このパソコンの電源ユニットは仕様が形状・コネクタとも独自仕様なのでチェックできません。
ただ考えられるのは、電源ユニットの不具合しか考えられなかったので、同型番の電源ユニットを手配しました。

PC9058という型番の電源ユニットで入荷後に早速交換してみました。
まず、ディスクを外した状態で電源が入ることを確認しました。暫く通電して放っておきましたが、電源が落ちる事はありませんでした。今度はディスクをつないで通電し、Windowsが起動してくることを確認して、暫く様子を見ました。問題なさそうでしたので、シャットダウン→コンセント抜く→コンセントさす→電源スイッチ押す、という操作を行いましたが、問題なく電源が入りました。
その後、ヒートラン試験を行い、途中で電源が落ちる事はありませんでしたので、パソコンをご返却しました。
今回、電源が入らない、入っても途中で電源が落ちてしまう原因は電源ユニットの不具合でしたが、特殊仕様の電源だったためチェックや交換ユニットの入荷に時間がかかってしまいました。パソコン修理屋からすると、標準仕様の部品を使ってもらうと、チェックや部品手配、交換が楽にできるのですが・・・昨今の小型化・薄型化が進んでいくとますます特殊仕様の部品の使用割合が増えていくような気がして気が重くなります。