今回Dynabook TX/64H2で、ACアダプターをつなぐと電源が落ちるというパソコンの修理のご依頼がありました。
バッテーリのみでは正常に起動・動作するという場合は、プロードライザーの劣化による不具合の可能性が高く、チップタンタルコンデンサーに交換することで直ります。
パソコンを受け取りました。

まず、ハードディスクを取り外して、ACアダプターで通電しました・・・すると、電源は入りますが画面は真っ黒のままで、暫くすると電源が落ちて、また電源が入るの繰り返しです。念のためバッテリーのみで電源を入れると・・・ちゃんと起動してきます。
ほぼプロードライザの劣化が原因で間違いないです。
内部を確認すると・・・

プロードライザOE907(900μF)が使われていました。このプロードライザを取り外して、チップタンタルコンデンサー(330μ×3個)に交換しました。

チップタンタルコンデンサーは、昔からあるコンデンサーで、信頼性は高いです。DynabookもWindows7くらい以降の機種では、プロードライザは使用しておらず、チップのタンタルコンデンサーやセラミックコンデンサーなどの組み合わせで、構成しているようです(昔の回路に戻った?)
さて、プロードライザをチップタンタルコンデンサーに交換して、まずACアダプタのみ(ハードディスクなし)の状態で電源を入れます。・・・修理前のように、電源が落ちたり、また入るの現象はなくなりました。暫くCDでmemtestを走らせましたが大丈夫でした。
ではハードディスクを取り付けて、バッテリーも付けて、ACアダプタもさして、電源を入れます。
・・・問題なくWindows(Vista)が起動してきました。暫く様子をみて問題なさそうでしたので、DVDの連続再生で負荷をかけてテストを行い、問題ありませんでしたのでご返却させていただきました。
Dynabook(Vista機)のACアダプター使用で、電源が落ちる・フリーズするなどの現象は、バッテリーのみでは正常に動作するのであれば、プロードライザをチップタンタルコンデンサーに変えることで直ることがほとんどです。
ただVistaはマイクロソフトのサポートがすでに終了していますので、Vistaの後期機種であれば、Windows7にアップグレードすることで、まだまだ使うことができると思います。