データの移行や保存にUSBメモリーを使うことが多いと思います。
このUSBメモリーのファイルシステムに関する事例がありました。
一般的にUSBメモリーは、FAT32形式でフォーマットされています。このFAT32形式が使われているのは、WindowsだけでなくMacOSでも基本的に読み書きできることが大きいかもしれません。WindowsやMacのファイルを自由に読み書きできるのは、USBメモリーの用途からすると大きなメリットです。
ただし、4GB以上の大きなサイズのファイルを扱う事はできません。現在では、4GB以上のファイルサイズでも扱えるexFATも出てきました。
大きな動画ファイルなどでなければ、１つのファイルのサイズが4GBを超える事は稀ですので、USBメモリーがFAT32でフォーマットされているのだと思います。
WindowsではNTFSという形式が、内蔵ディスクや外付けディスクなどに使われています。こちらは4GBのファイルサイズの制限はありませんし、ファイルの圧縮や暗号化もできるのですが･･･WindowsOSでしか扱うことができません。なのでWindowsパソコンのみで使用する場合は問題ないのですが、MacOSでは書き込みできませんので、USBメモリーの形式には向いていません。
前置きが長くなってしまいました。
時々事務所へいらっしゃるお客様から･･･パソコン内のファイルを数十個、USBメモリーへコピーしようとしてもエラーになって、コピー保存できない。･･･と電話がありました。
前述のように、USBメモリーのファイル形式がFAT32で4GBのサイズを超えるファイルをコピーしようとすると、エラーになってしまいます。その可能性があると思い･･･コピーするファイルの中に4GBを超えるファイルはありますか？と尋ねたたら･･･そんな大きなサイズのファイルは無いとのことでした。
USBメモリーに空きがないのかなと思い･･･USBメモリーに空きはありますか？と尋ねたところ･･･半分以上空いています、との回答。
ちなみにUSBメモリーの総容量はいくつですか？と尋ねると･･･256MBとのこと。うん???256MBですか？
そうすると、かなり昔のUSBメモリーの可能性があります。先ほど記載しませんでしたがFAT32の前にFAT16というファイルシステムがありました。Windows95あたりまで？使われていたのですが、古いUSBメモリーだとFAT16のファイルシステムの可能性があります。
FAT16ではいろいろ制限があるのですが･･･ルートディレクトリに保存できるファイルの数が512個までという制限があります。
お客様に･･･USBメモリーの直下に沢山保存ファイルがありますか？と尋ねると･･･ファイルは全てUSBメモリーの直下（ルートディレクトリ）に保存しているので、沢山あります･･･との回答。
どうもUSBメモリーの直下に保存されているファイルの数が512個に近づいているようです。
空きはまだあるようでした（半分空き）ので、USBメモリーの直下にフォルダーを作ってもらい、そのフォルダーの中にファイルを保存してもらうようにお願いしました。
後ほど電話があり、USBメモリー内にフォルダーを作ったら、そのフォルダーの中に保存できました･･･と連絡がありました。
FAT16形式でも、直下（ルートディレクトリ）でなくサブフォルダーを作成すれば、その中に65,000個程度のファイルを保存できるようです。
というかFAT16はWindows3.1かWidows95の初期の頃使われていたファイルシステムなので･･･どらともは、はっきり覚えていません（もう忘れてしまいました！）
